「白髪染めを辞める」とか「黒く染めずにハイライトを」または「白髪を活かすグレイヘアーに」
そんな言葉をよく見かけるようになりましたね。
いわゆる脱白髪染めや脱白髪染めハイライトなんて呼ばれています。
一見、説明を聞いてみるとメリットしかないように思えるのですが僕個人的にはオススメしていなくて、利点としてあげられる要素もちゃんと考えるとなかなか際どいものが多いんですよね。
ヘアデザインとして見る場合は大いにアリだと感じていますが
もしあなたがその脱白髪染めハイライトのメリットに惹かれて検討しているのなら今回のお話を聞いてからにしてみて下さい。
その利点の裏にある負の沼にはまるのを避けられるかもしれません。
また意外と低リスクでその求める結果を得られる方法もあるんですよ♪
今日はそんなくせ毛さんの脱白髪染め問題についてです。
グレイヘアーにはこういう補正もある訳で
まず、白髪を活かすグレイヘアーというものに関して知っておいて欲しいのが
+5歳は確実に老けて見えてしまうという事実。
ありのままを受け入れてというと響きはいいのですが、こういった側面を持ち合わせているのを知ってから選択して欲しいのです。
いずれは自然とグレイヘアーになっていくのですから無理にまだ早い段階で目指さなくてもいいのかなって。
こういった面も理解していて受け入れた上でデザインとして楽しむのなら全然アリだと思います。
でも実際は、脱白髪染めなんて言葉ができるほどなんでデザインではなくそのメリットと呼ばれている部分に惹かれて検討する方がほとんどですよね。
このメリット、目線をずらしただけで本当の悩みは解決されていないものだったらどうしますか?
見た目に直接影響するデメリットを引き合いに出してまで求めるものでもないと僕は考えています。
脱白髪染めハイライトのメリットは実際はメリットでもなかったり
よく目にする脱白髪染めハイライトのメリットと言われているものは
- 黒くなく明るくできる(ブリーチ施術によって)
- 根元を染める間隔が長くなる(ハイライト効果)
- 頭皮のダメージをおさえられる(ファッションカラーでぼかす)
こんな感じですね。
では実際のところはどうなのかみてみましょう。
- 明るくなるのはブリーチ部分やハイライト部分のみで派手になる
- 新しく生えてくる部分は以前と同じなので間隔は変わらない
- 染める事には変わりないので一緒
ブリーチをしても1ヶ月後の新生部は地毛なので境目は出ますし逆にいつもよりはっきり分かれるため染め直しは必須。明るすぎるため二度染めも必要。
ハイライトにしてもブリーチのため周りと馴染まず地毛の白髪の露出感はいつもと同じです。
何かちゃんとメリットに変わったものってありますか?これが現実なんですよね。
サロンの現場でのリアルな声はこういったものです。そしてその後にある大きなデメリットに悩まされている方も少なくはありません。
くせ毛さんがする場合の3つのデメリットと低リスクな解決策
僕はお客様の99%がくせ毛さんなのでこの脱白髪染めによるデメリットをより際立って感じています。
具体的にお話していきますね。
白髪染めはファッションカラーに比べて染料が濃いため既染部を明るくするとなるとほぼブリーチが必須になってきます。
しかしブリーチは美容室の中で1番2番を争う髪への負担が大きい施術なのでダメージは避けられません。
そうなると元のくせ毛の乾燥+ダメージによる極度の広がりが出てしまうんですよね。
また、ハイライト等が入ってくるとブリーチダメージの広がりに加えてその後の縮毛矯正の施術ができなくなってしまいます。
なぜかというと縮毛矯正もブリーチと同じくハイダメージ施術のため繊細な薬剤塗布が必要不可欠なのですがハイライトのようにランダムなダメージムラがあると薬剤の塗り分けが不可能になるから。
無理にそれでも施術しようとすると髪が切れたりチリチリになる悲劇も待っています。
そして前項でもあったように染める周期は変わらない。
- クセの乾燥+ブリーチダメージによる極度の広がり
- 加えて縮毛矯正の施術がほぼ不可能かつ無理すれば千切れる
- 生えてくる髪は変わらないから染める周期は同じ
これがくせ毛さんが脱白髪染めハイライトをする場合の大きすぎる3つのデメリット。
引き換えに得られるメリットはそんなに魅力的なものだったでしょうか。
「白髪染め」や「グレイカラー」と聞くと
- 黒いまたは暗い色しかできない
- ファッションカラーよりダメージが強い
といった悪い印象を持っておられる方も多いのですが、この事実はかなり昔の話です。
今はカラー剤も進化していて実際には白髪染めでも低負荷である程度(9レベルくらい)まで明るくする事が可能になっています。
ブリーチをしてもハイライトをしても染める周期は変わらず髪や頭皮への負担もファッションカラーと同じなのなら、わざわざリスクの高い工程を経ず
きっちり明るめのグレイカラーで染めてしまう方がキレイな仕上がりでツヤもあり数年後のコンディションも良いんですよね。
よりもっと明るくしたい場合はデザインとして割り切ってブリーチを加えたりとかね。
サロンの現場ではこういったお話をしています。
>>くせ毛さんのヘアカラーについてはこちらでも詳しくお話していますのでぜひチェックしてみてください♪
→【くせ毛さんのヘアカラー事情】落ち着く治る?逆に広がる?くせ毛特化美容師の本音はこう
まとめ
ブリーチやハイライトはそもそものデザインとしての役割で見るのなら、あなたの髪を彩る1つの要素として機能します。
それを踏まえた上で、脱白髪染めとして利用しあげられているメリットを得る事が目的なら
- 元々の乾燥とブリーチのダメージによって極度の広がりが起こる
- 縮毛矯正の選択肢がなくなる
- 染める周期は一切変わらない
このデメリットと引き換えでも欲しいものなのか一度考えてみましょう。特にくせ毛さんは。
加えて、そのメリットと呼ばれているものの実態は
- ブリーチ部分のみ明るくなるため1ヶ月もすればリタッチは必須でダブルカラーの必要もある
- ハイライトにしても根元の白髪の露出は変わらない
- ファッションカラーではちゃんと染まり切らないのに髪や頭皮への刺激は同じ
このようなものが多い。
それならば、技術の進歩で普通に実在している明るい白髪染めでキレイにツヤ感がある髪を楽しみ、数年後のコンディションへの不安も取り除いておきましょう。
今日のお話をまとめるとこんな感じ♪
改めて見るとメリットってほっとんど無く、無駄な時間と経費また髪への負担しか残らないんですよね。
これが僕がオススメしない理由です。
ただし、昔とは考えられないくらい今のグレイカラーは色味や明るさのレパートリーが増えていたり髪への負担も最小限になっているんですよね。
なら断然こっちを選ぶしかないかと。リアルな現場ではそう感じています。
脱白髪染めや脱白髪染めハイライト。
あなたも一度は目にした事があるのではないでしょうか?
惹かれるしかないメリットが謳い文句としてそこには並んでいますがこういった裏面もあります。
もしあなたがデザインとしてそれを見られているのならとても良い事。
ですが今回のような事を求めていらっしゃるのならデメリットも知って天秤にかけてもらえたらなと思っています。
髪の知識は人生を楽しむための最大の武器。きっと予想外の結末になる事はなくなるはずですよ。
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